2008年2月24日日曜日

九月が永遠に続けば



沼田まほかるさん「九月が永遠に続けば」
夜ゴミを捨てに行ったまま、突然失踪してしまた息子、電車のホームから転落死した愛人、分かれた夫の再婚相手の壮絶な過去と現在。
どろどろとした重く暗い話が続きますが、どんどんストーリーに引き込まれていきます。
そして予想外の結末が待ってます。
気が重くなる話ですが、圧倒的に読ませる小説です。

2008年2月17日日曜日

オレたちバブル入行組



池井戸潤さん「オレたちバブル入行組」
バブル期に入社し、現在中間管理職、融資課長の半沢。
支店長のゴリ押しで、5億円の新規融資をした会社が倒産。その責任を半沢が負わされるはめに。
納得いかない半沢は真相を調査していくが…。
勧善懲悪なお話で、読んでいて痛快であります。
ページをめくる手がとまらない面白い小説です。

2008年2月9日土曜日

しゃぼん玉



乃南アサさん「しゃぼん玉」
泣きました。心があったかくなる小説です。
ナイフで切りつける通り魔、ひったくりを繰り返すどうしょうもない若者「翔人」。
逃亡の途中でバイクのカブで転倒していたスマ嬢(老婆です)を助けたことから、スマ嬢の住む宮崎県椎葉村にたどり着く。若者はほとんどいない田舎の村で、翔人のことを暖かく歓迎する住民。
人を疑うことを知らないような人たちに囲まれているうちに翔人は…。
「人生は”やり直し”できるんだよ。」とシゲ嬢やシゲ爺のいる椎葉村の老人たちに教えてもらえます。
読後、すがすがしい、やさしい気持ちになれるお勧めの小説です。

2008年2月3日日曜日

わが名はレッド



ジェイマス・スミスさん「わが名はレッド」
Mr.クインのジェイマス・スミスさんの2作目、原題「RED DOCK」。
主人公のレッド・ドッグは前作のジェード・クインと同じ犯罪プランナー及び実行犯。
クインには動機がないが、レッドには深い動機があり、長い復讐劇が始まります。
レッド予想外の連続猟奇殺人鬼のピカソが絡み、ハラハラドキドキのストーリー展開に。
映画化すると、間違いなくヒットすると思う面白い小説です。
個人的には、Mr.クインの方が好きですが…。
ついでにタイトルは「わが名はレッド」よりも原題そのまま「RED DOG」がよいのでは?