貫井徳郎さん「追憶のかけら」
自分の遊びが原因で実家に帰った妻を交通事故で失い、娘もそのまま自分の大学教授でもある妻の実家に引き取られてしまった、うだつのあがらない大学国文学講師の松嶋。
そんな松嶋のもとに、終戦直後に活躍した小説家の未発表手記が持ち込まれる。そこには小説家自殺にいたるまでの経緯が書かれており、自殺の真相を解き明かすことが手記を発表する条件であった。
娘を取り戻すため、目立つ業績を残したい松嶋は真相究明に乗り出すが…。
小説の半分を占める手記も興味深く、なかなか面白く読みました。
この手記を松嶋にわたるように仕組まれた「悪意」がちょっと強引な気がしますが、ミステリーというよりもラブストーリーとしてとらえればなかなかよいお話だと思います。
2008年8月16日土曜日
追憶のかけら
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